〜新たな始まり〜

昨日、無事帰国しました!

たくさんたくさんたくさーん伝えたいことはあるのですが、身体が相当疲れていたようで、悲鳴を上げております。

やっぱり赤道直下の日差しはじわじわと体力を奪うようです。

これから少しずつお伝えしていこうと思いますが、今日はとりあえず一つだけ。

今回の訪問で、1番重要だと思っていたことは、

“実際に僕自身が現地に行くこと、そしてそれを、できるだけ多くの方に知って頂くこと”

です。

今回僕は、全て自己資金で、一週間仕事を全てキャンセルしてまで、現地を訪問しました。

そこまで大きな投資をしてでもインドネシアへ渡った真の理由は、もちろんあるわけです。

ただ、僕がわざわざこれだけの投資をしてまで訪問の深い理由を対話を通さずにきちんと周囲の人たちに伝えるのは、なかなか至難の技。

僕の周りの音楽家たちに、ウィーンやフランスやドイツやアメリカなどで勉強する話をすれば一定の食いつきはあるのですが、インドネシアやフィリピンやアフリカで音楽家として勉強や活動をする話をしても、なかなか興味の対象でないことが多いです。

もちろん、仕方ないことですけどね。当たり前のことです。誰からも習わないですから。

普段から世界規模の発想で物事を考えるクセがついていない方に、SNS等の発信だけで、よく知らない国の文化や、交流について正しく理解してもらうのは、これはホントに難しいというか不可能。

スマホの写真や文章から、現実味を感じることの難しさは、僕自身も痛感しているところ。

ただ、

なんか指揮者がインドネシアに行ってるぞ!?

と、知ってもらって、少しでも、いったい何をしているんだろう?と興味を持ってもらえたら、それで今回の発信の意義は十分あると思っていました。

どんな意味をなすのか、数年後に結果が出てくると思っています。

是非これを読んでいただいた方は、

僕がどんな未来の展開を心に描いて、インドネシア訪問をしたのか、”想像”してみてください!

見事当たった方には、豪華賞品を!笑

というのは半分冗談としても、セレーノに参加する音楽家グループを、そういうことを一緒に想像して、理想の未来を創っていけるグループに育てていきたいと思っています(^^)

それでは、また!


待ってろゴロンタロ〜!

明日から一週間、色々とご無理を聞いていただき一週間仕事を全てキャンセルして、早朝のフライトでインドネシアへ勉強に行ってきます!

快く送り出してくれる、僕の周りの皆様に感謝感謝です。

久々の海外なので、色々心配ごとがありますが、まあなんとかなるやろ精神で行ってきます。

西洋音楽を勉強しているので、昔はヨーロッパへの留学を夢見ていた時期もありました。

ただ、ある時を境に、そこまでヨーロッパで勉強したい欲は無くなったんですよね。

周りの友人がみんな留学して話を聞かせてくれるので、もうすでに行った気になってしまっていたり。笑

(もちろん、実際に行って自分の目で見たいものとかはたくさんありますよ!短期で好きな時にいつでもヨーロッパに遊びにいける生活を目指します。)

音楽の本質に気づいてからは、日本でもできることはたくさんあるし、むしろ音楽家があまり行かないようなところで勉強した方が、面白いんじゃないかなと思ったり。

海外に住んだり、海外の人と一定期間仕事をしたりしたことがある人はきっと共感すると思いますが、

これからの時代、本当に世界との繋がりが大きな価値になる。

世界各国に友人がいるということは、心強いものです。

アメリカやヨーロッパは、大体の国にもうすでに友人が住んでいるので、それなら誰も繋がっていない新しいところを開拓しにいった方が、日本の仲間のために役に立つのではないかなとも、思っています。

みなさん知ってましたか?

インドネシアってなんとなく熱帯でジャングル、原始的な先住民がいる島があったり、、みたいなイメージが日本人にとって強かったりしますが、急速に発展していて、今では人口2億6000万人、世界第4位の大国になっているのです。首都のジャカルタなんて、近未来都市のよう。知らない人はジャカルタ、夜景でググってね。

ただ、今回僕は、インドネシアのスラウェシ島、ゴロンタロという田舎の街に交流に行ってきます。ほとんど日本人が行くことのないような街です。

たくさん吸収して、お土産話を持ち帰ろうと思います。

明日からの旅の精をつけるために、マルヤのトクチキ定食を!!

明日は4時半起き!ヒェ~!

行ってきます(^^)


スタインウェイと私

今日は、スタインウェイ神戸のマンスリーリサイタルシリーズ。6回目。

素敵な演奏でした。お客様からも喜びの声をたくさん聞けてよかった!

さて、今日はそんなスタインウェイ神戸コンサートホールでのリサイタルシリーズが始まった経緯をご紹介。

多分、僕の人生において大切な学びの経験の一つでもあるのです。

普通に考えて、世界の一流ブランドのスタインウェイグループが、創業2年目のなんの歴史もないセレーノグループと提携して事業を行うなんて、どうなってるんだと、思う方も多い気がします。

スタインウェイといえば、僕にとっても憧れのブランド。実は非常勤で勤めてる学校の音楽室にもあるのですが、いずれは自分の家にも置いて、ハイドンのソナタとか練習したいと思ってます。

そんなスタインウェイと仕事ができるなんて、僕自身も、そんなこと一年前は1mmも思ってもなかったのです。

なんでそんなことになったのか。

遡る歴史は、1年。。。

僕は昨年のゴールデンウィークに、ある神戸の音楽祭のお手伝いをしていました。

神戸ではなかなか名の知れた名士の方々も関わるグループが主催していた国際音楽祭。予算規模は約3000万円くらい。

ゴールデンウィークにハーバーランドのモザイク側の港を5日借り切って、また、松方ホールも2日借り切って、世界的なアーティストを呼んできての一大イベントを、

各地で大きなイベントを成功してきた実績あるベテランプロデューサーの元計画されていたのでした。

事件が起きたのは、イベント2ヶ月前。

なんと、全権限と情報を握るプロデューサーが、脳卒中で倒れられ、意識不明の重体に!

ここからが大変でした。

まだ、セレーノ・チェンバーオーケストラが誕生する前の話です。

主催者のグループは、ご年配の方が多く、音楽の大きなイベントを自分たちでやったことなんて、ないような状態。(もちろん僕もこんな規模は初めてでしたが。)

お金だけ払い込んでプロデューサーに任せていたのに、意識不明に!

巨額の資金を出しているのに、中止になんてできない!てんやわんやでなんとかマネジメントを回さないといけない!

そんな時に、たまたま主催グループの中で僕がお世話になっている方がおられて、コンサートマネジメントをしている僕に助けて欲しいと連絡がありました。

話を聞いて、びっくり仰天。大変なことになっています。僕が主催したことがあるコンサートなんて、当時はせいぜい200人程度の小さなもの。こんな大きなイベントのマネジメントなんてしたことがありません。

でもそんなこと言ってられない。他に人がいないんです。笑

そこから1ヶ月半ほど、僕はボランティアとして、一銭もお金は受け取らず、足りない公演のマネジメントやプロデュース、ボランティアや若手のアルバイト手配、大きなコンサートのステージマネジメントなど、できる限りのお手伝いをさせて頂きました。

その結果、大成功と言えたかは分かりませんが、なんとか無事イベントの全日程を終えることができたのです。

その時の僕は、

“今回は仕事にはならなかったけど、これだけ大規模なイベントの裏側を全部見れただけでも、いい人生の勉強になって良かった!”

くらいに思っていたのです。

で!す!が!

そういうところを、見てくれている人はいるものなのです。

その半年後くらいに、新しく神戸に出店されるスタインウェイの代理店会社の社長が、神戸のホール運営を助けて欲しいと、神戸で力を持っている名士の方々にお願いして回っておられた時に、

ある方が、以前国際音楽祭の時にものすごく尽力してくれた静間っていう若くてすごく仕事ができる音楽家と、素晴らしい実力を持った若い演奏家が集まるセレーノっていうグループが神戸にはいるから、紹介しよう、と社長を紹介して下さり、

社長と直接繋いでいただいて、活動内容をお話した所、実績を評価して下さり、トントン拍子で、主催公演のマネジメントを、セレーノで担当させて頂けることになった、という、、、

まあ簡単にいうと、そんな経緯がありました。

ここから僕が学んだ、大切なこととは、

“見返りを求めず、誰かに喜んでもらうために、また困っている人を助けるために、自分の能力を惜しまず使うことで、想像もつかなかったレベルで自分に大切なものが返ってくることがある”

ということ。

見返りを求めちゃったときは、大抵失敗します。笑

「今回は、、損するなぁ、、でも、まあしゃーないやったろか!」

と思って、本気でやったときの方が、あとあと数年先に考えた時に、いい形で自分に返ってきたりするもんです。

なので、僕は個人的に、人の喜んでくれるなら、惜しまず自分の能力を出し切ることをオススメします。

演奏家の皆さんには、ギャラが有ろうと無かろうと、自分を必要としてくれる人のためにはいつでも手を抜かず全力で演奏することを、強く強くオススメします!

SNSなんかで、

“芸術家にボランティアを求めるな”とか、”タダで出してもらえると思うな”とか、そんな論調がありますが、

そういうことは、応援してくれる他人が主張してくれて初めてありがたいことであって、

当事者が自分で言ってるようじゃ全然ダメだと思ってます。

ボランティアで、本気出せる人が、一番強い!

僕は最近、そう思いますね!